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平成28年度 第3回リサーチセミナーを開催しました

主に「イノベーター養成プログラム」履修生を対象として、10月11日に今年度の第3回リサーチセミナーを開催しました。

今回は、本学再生医療研究センター長の関矢一郎教授をお招きして、「廃棄組織から変形性膝関節症の再生医療へ」という

タイトルで、滑膜幹細胞を用いた再生医療についてのご講演をいただきました。

 

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最初に、関矢教授の研究で用いられている滑膜幹細胞について、近年話題となっているiPS細胞との違いなどの解説があり、

その後、研究の内容について画像や動画を供覧しながら、分かりやすく詳細にお話ししていただきました。

 

Scienceに発表された骨髄液由来の間葉系幹細胞に関する報告に感銘を受けたことが、現在の研究の始まりで、

留学中には思うように実験が進まずに苦労したこともある、というお話もありました。

 

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帰国後には、間葉系幹細胞による再生医療というテーマを軸に研究を進め、試行錯誤を重ねながら、術後の廃棄組織の一部である

滑膜由来の幹細胞を用いて細胞移植を行うことで、再生しにくい組織である軟骨に効率的に分化するということを見出し、

軟骨欠損の患者さんへの移植によって軟骨の再生に成功するまでの経緯を聞かせていただきました。

 

それだけにとどまらず、次のステップとして半月板損傷や変形性膝関節症に対する再生医療への応用を進め、現在臨床で実際に

治療として行われていること、将来的には保険適応で行われるように準備を進めていること、更には治療を画像で評価するための

ソフト開発の取り組みについてもご紹介がありました。

 

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質疑応答の時間に、何故細胞浮遊液を直接損傷部位に静置する方法をとったのか、という学生の質問に対して、

「早く臨床に使いたかった」と答えられたことからは、患者さんを治療するために研究を進めているという先生の信念が伝わり、

非常に印象的でした。

 

基礎研究が臨床で実際に治療として応用されるまでの貴重なご講演は、学生にとっても非常に刺激になり、

また自分の将来を考える上での素晴らしいロールモデルとなったのではないでしょうか。

本セミナーには「イノベーター養成プログラム」履修生を中心に27名、それ以外にも2名の参加がありました。

 

 

日時:平成28年10月11日

場所:3号館6階大学院特別講義室