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平成27年度 第4回リサーチセミナーを開催しました

 

主にメディカルイノベーター養成プログラム履修生を対象として、128日に、第4回リサーチセミナーを開催しました。今回は、東京医科歯科大学名誉教授で、現在ゆしまクリニックの院長をされている大野 喜久郎先生をお招きして「臨床研究が示すもの」というタイトルでご講演いただきました。 

 

最初に、1人の医師が個々の手術などを通して貢献できる事はそれほど多くないが、臨床研究を行い新しい知見や新しい治療法等を広めることによってより多くの貢献ができること、そのためには日常診療で抱いた疑問に対して興味を持って、どんなに小さい事でも良いから自ら新しい発見をしようと思い、それに対して全力を尽くして行う事が重要であるというお話がありました。 

 

その例として、大野先生ご自身の研究により、未破裂動脈瘤と慢性硬膜下血腫という一見関係なさそうな疾患から得られた知見に関して詳しくお話をいただきました。

まず、これらの疾患に関する基礎知識の説明、実際のCT・血管造影の画像やビデオによる実際の手術の供覧と分かりやすい解説をしていただきました。未破裂動脈瘤の開頭術後の合併症に慢性硬膜下血腫が比較的多く発生する事に着目し、症例を集積・解析した結果、これまでは機序が別だとされてきた開頭術後に発生する慢性硬膜下血腫と外傷後の慢性硬膜下血腫は、実は同じ機序(炎症説と外傷説と両方の要素がある)によって起こるのではないかということに気付いたとのことでした。現在では、未破裂動脈瘤開頭術後の慢性硬膜下血腫は外傷後の慢性硬膜下血腫の研究モデルとなっているそうです。

 

 

後半では、医師に必要な基本的判断力についてのお話しがありました。その中で、知識を習得する事の大切さ、様々な情報をうのみにせずに自分の頭で考える事の大切さについて教えていただきました。また、医師は「科学者」であり知識、技術だけでなく、批判的思考、創造的思考、的確な判断が必要、というコメントがありました。まさにイノベーター養成プログラムで学んでいる事柄でもあり、これらの重要性が再認識できたのではないでしょうか。

 

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<H27年度第4回リサーチセミナー>

日時:2015年12月8日 16時-17時

場所:MDタワー9F大学院講義室4